”submit(提出する)”は”turn in”、 ”implement(実行する)”は”carry out”というイディオムで表せるように、ネイティブは話すとき、難しい一語動詞ではなく、イディオムを使っています。つまり、ネイティブっぽく話すためには、「イディオム」がキモということなんですね。
今回は、ビジネスシーンでよく使う”go”を使ったイディオムをご紹介します。
1. “go through___”はどんなときに使う?
◆「困難なこと、ネガティブなことを体験する」というとき
We’ve been going through a period of poor sales.
(我が社は、売上不振を今もなお経験している)
ここで、”have been going”と「現在完了進行形」を使っていますが、「現在完了形」(have + -ed)とのニュアンスの違いはわかりますか?
「現在完了進行形」は、「過去に始まって、今も続いていて、これから先も続く可能性がある」というニュアンスの時に使います。
一方「現在完了形」は、「過去に始まって今まで続いて、今はもう終わっている」というニュアンスの時に使います。
現在完了進行形はあまり馴染みがないと思いますが、ネイティブは自然とこのニュアンスを使い分けているので、これを機にニュアンスを覚えましょう!
◆「ひとつひとつ何かを探す」というとき
We went through the warehouse immediately but we were not able to find it.
(すぐに倉庫の中をひとつひとつ探しましたが、見つけられませんでした)
◆「ひとつひとつ何かを検証する」というとき
We have to go through the items on a list and decide whether we buy them.
(リスト上の商品をひとつひとつ検証して、買うかどうかを決めなければなりません)
“whether we buy them”の“whether”(〜かどうか)は、「書き英語」のときには ”or not” をつけるのを忘れずに。
We have to go through the items on a list and decide whether we buy them or not.
「話すとき」は”or not”は省略してOKですが、つけて言うときは”whether or not”とまとめて言います。
We have to go through the items on a list and decide whether or not to buy them.
また、“whether” は ”if” と言い換えることができますが、ネイティブはこの2つを「音」で使い分けています。
たとえば・・・
△I cannot decide if this is my fault.(これは私の失敗かどうか決められない)
この場合、”if” のすぐ後ろに同じ ”i“の音から始まる”is”が来るので、音的に ”whether”の方がフィットするとネイティブは考えるんですね。
〇I cannot decide whether this is my fault.
この辺の微妙な感覚が身につけば、よりネイティブに近い洗練された表現ができていくと思いますが、英語はコミュニケーションツール、あまり気にしすぎないで良いと思います!
◆「自分の代わりに誰かを利用して実行する」というとき
We are currently going through a marketing agency to increase our revenue.
(我々はここ最近収益増強のため、マーケティング代理店を使っています)
「誰かを利用して」といっても、打算的に誰かを使って、というのではなく「自分が直接やる代わりに誰かを通じて」というイメージです。
後編もお楽しみに!
(ライター:保呂田友里)